2015/10/27
厚生労働省が21日発表した2015年の高年齢者の雇用状況の集計結果によると、希望者全員が少なくとも65歳まで働ける企業の割合は72.5%と、前年比1.5ポイント上昇した。改正高年齢者雇用安定法が2013年4月に施行されたことを受け、高齢者雇用が進んでいる。
調査は、従業員31人以上の企業を対象に実施。14万8991社が回答した。データは6月1日時点。それによると、少なくとも65歳まで働ける企業数は10万8086社と、前年に比べ4500社増加した。
規模別に見ると、従業員301人以上の大企業では0.8ポイント上昇の52.7%。一方、300人以下の中小企業では1.6ポイント上昇の74.8%で、中小の取り組みが進んでいる。
(時事通信 10月21日)
熟練のスキルを60歳で手放してしまうのは、企業にも本人にもモッタイナイ。まして人手不足の慢性化は解消しそうにないから、ますます高齢者の雇用ニーズは高まっていくだろう。当人にとっても就労は収入確保や生きがい、健康増進などのメリットが大きい。
だが、高齢者雇用が進むにつれ、いつしか年金の減額や支給時期の延期などの土壌ができてしまうのはいけない。政府が年金対策を目論んで高齢者雇用のトレンドづくりを仕掛けていることはないだろうが、政策環境としては好都合だ。
そのスローガンが「1億総活躍社会」なのかどうか――。
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