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ファストリテーリング、「週休3日制」を地域性社員に導入

カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが、週に4日働いて3日休む「週休3日制」を10月から一部導入することが20日、わかった。介護や子育てと仕事を両立させることや多様な働き方に対応する狙いがある。
国内の「ユニクロ」約840店で働く転勤のない「地域正社員」約1万人のうち、本人が希望すれば週休3日を選択できる。来店客でにぎわう土日や祝日は原則出勤してもらい、それ以外の平日で3日休んでもらうことにする。
労働時間を1日単位ではなく、週や月といった一定の期間でとらえる「変形労働時間制」を活用することで、1日8時間の勤務を10時間に伸ばすため、週休2日の場合と給与水準は変わらない。
(産経新聞 8月20日)

人手不足が常態化するなかで、子育てや介護と仕事を両立できる制度の運用は、多くの企業にとって喫緊の課題である。変形労働時間制を導入できるかどうかは、成長力のひとつのポイントになるだろうが、店舗や工場など現業部門では代替人員を確保できなければ導入は難しい。ここでも大手企業と中小企業の格差が拡大しやすい。
中小企業は人事コンサルタントや社会保険労務士にとっては、導入セミナーや制度設計コンサルティングで稼ぐ草刈場になるのではないか。ただ、クライアントの業務フローや業界事情に熟知しないと、的を射た変形労働時間制の導入コンサルティングはできない。手っ取り早く稼げる分野ではなさそうだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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