大手の調剤薬局やドラッグストアが薬剤師を目指す大学生らの国家試験受験を支援する。調剤最大手のアインファーマシーズは内定者などを対象にした専用講座を開く。マツモトキヨシホールディングスも専門性を高めた新たなインターンシップ制度を導入する。薬剤師の国家試験は合格率が落ちている。各社の支援は入社するよう学生らを拘束するものではないが、手厚いサービスで学生の関心を集め、慢性的に不足状態にある薬剤師の確保につなげる。
(日本経済新聞 7月11日)
東京大学附属病院の秋下雅弘教授の研究によると、高齢者が6種類以上の薬を服用すると症状が進行してしまうのだという。医療には“供給が需要を生み出す”という現象があるが、多剤服用による症状悪化は典型的な例である。
この弊害を解消するために薬剤師による訪問指導の必要性が指摘され、実際に各地で取り組みが始まっている。医療費削減に向けて国が進める在宅医療政策において、薬剤師のマンパワーはますます求められてくるだけに、国家試験合格の支援はいわば社会的要請といえなくもない。
アインファーマシーズやマツモトキヨシホールディングスに続く薬局運営会社は増えてゆくのではないか。
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