東証1部に上場する3月期決算企業の約350社が6月の株主総会で、新たに独立社外取締役を起用する見通しだ。独立社外取締役は親会社の出身や経営者の親族ではない、経営から独立した立場の社外取締役を指す。企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)の運用を背景に京セラなどが初めて導入する。鹿島など内需型の企業にも裾野は広がっている。
株主総会の招集通知などをもとに日本経済新聞社が調べた。東証1部上場の3月期企業1423社のうち、既に導入済みの企業約960社とあわせて、9割が独立社外取締役を起用する計算だ。
(日本経済新聞 6月13日)
そもそも社外取締役はしがらみを持っていては中立性を担保できないので、独立社外取締役の起用は自然な流れである。独立社外取締役を起用しない企業には、その理由を開示させればよい。
本来、社外取締役は米国企業のように社長を解任するぐらいの決断を示さなければ、存在する価値がないともいえるが、日本人のメンタリティーからすれば、よほどの場合でない限り、そこまでは期待できない。せいぜい苦言を呈する程度だろう。
当面は社外取締役が経営判断にどこまで影響力を発揮するか、その事例を待つ以外にない。
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