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“石の上にも3カ月”今年も5月病が発症

「5月病」の時期をなんとか越えたと思いきや、結局は乗り切っていなかった……。6月に入って、早くも退職する新入社員が出始めている。しかも、どちらかというと会社側が「優秀」と採用した新人に限って、だ。

「石の上にも3年」どころか、わずか3カ月。「5月病」ならぬ、「6月病」である。「5月病」が、学生から社会人への脱皮する際の試練にやられることが多いのに対し、「6月病」は「本格的な会社人」への第一歩がスムーズに踏み出せない社員がかかってしまうようだ。なぜ辛抱ができないのだろうか。

彼らは、なぜたった3カ月で辞めようとするのか。直近の事例をもとに、辞める新入社員を「3つのタイプ」に分けて、その理由を考えてみよう。

新人のタイプの1つ目は、大きい目標は漠然とあるが、足元の基本スキルがまったく追いついていないタイプだ。野球でたとえれば、「メジャーリーグに行きたい、でも、一見つまらない素振りの練習はしたくない」というものだ。
(東洋経済オンライン 6月10日)

入社する企業が希望とかけ離れていたという理由で、入社前から転職活動をはじめる学生もいたり、新入社員研修中に退職するケースもあるとか。第二新卒という取り扱いが定着してから、新入社員たちは安心して5月病にかかれるようになったようだ。

この記事に書かれた3つのタイプのうち、他のタイプは優等生タイプと自信満々タイプだ。それぞれへの対処法を実践することも大切だが、企業は5月病対策を新入社員教育に盛り込んだほうがよい。

昨今は離職防止コンサルタントが登場して、結構な引き合いがあるというから、それなりに役に立っているのだろう。社内で手を焼いているのなら、こうしたコンサルタントの活用もひとつの手段である。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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