1位はM&A仲介事業を展開するM&Aキャピタルパートナーズ。平均年収はなんと1947万円。2005年10月設立で平均年齢は29.9歳と、会社だけでなく従業員の若さも際立つ。2位のフジ・メディア・ホールディングスは1506万円。傘下にフジテレビジョンを持つ純粋持ち株会社だ。
続く3位はTBSホールディングスで1499万円。ただ、平均年齢は51.3歳と、1位のM&Aキャピタルパートナーズにくらべると20歳以上の開きがある。平均年収を見る際は、平均年齢もおさえておくことが重要だ。また、年収の積み上げが「生涯給料」となる。その点で、東洋経済オンラインでは「40歳推計年収」「30歳推計年収」のランキングを過去に作成しているので、併せて参照いただきたい。
以下、上位を見ていくと、朝日放送(4位・1479万円)や日本テレビホールディングス(5位・1454万円)といったテレビや、総合商社の伊藤忠商事(9位・1384万円)、三菱商事(10位・1355万円)など、“高給”の代名詞的存在の社名が並ぶ。三井住友トラスト・ホールディングス(22位・1174万円)や損保ジャパン日本興亜ホールディングス(23位・1172万円)、大和証券グループ本社(25位・1152万円)などの金融系純粋持ち株会社も多い。
(東洋経済オンライン 5月28日)
平均年収ランキングを見ると、同じサラリーマンでも格差が大きく開き、お得な人生と損な人生に分かれてしまうような印象もなくもないが、昔も今も高給取りは激務を強いられ、労働時間もストレスも過酷だ。その代償として高給が与えられると思えば、羨ましがる必要もなくなるだろう。
たしかに高学歴イコール高収入として構造がますます強固になり、よほどのやり手企業家にでもならない限り、収入面での下克上は難しい時勢になったが、他人の懐具合を気にすることには意味があるまい。
自分にとって価値を見出せる仕事に専心しつづければ、それで御の字である。高給志向がつづく一方で、NPO活動に転身する若者が増えているのは、価値志向の反映だ。金儲けが人生のエネルギーの源泉となることは事実だが、大切なのは何が儲かるかではなく、何をやりたいかである。
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