経営再建中のシャープは4日、取締役を兼務しない執行役員21人全員の月額報酬を4月から最大20%削減すると発表した。
期間は今年9月までの半年間で、今夏の賞与はゼロとする。10月以降の月額報酬と冬の賞与は、今後の業績を踏まえて改めて決める。
高橋興三社長ら取締役を兼務する執行役員8人と社外取締役、監査役の計16人の月額報酬は、今年2月から最大55%削減している。業績の立て直しに向け、削減対象を広げる。今後、管理職など社員の給与削減を行う可能性もある。(読売新聞 3月4日)
厳しい措置にも見えるが、多くの社員をリストラしたのだから、役員の大幅収入ダウンに異論はないだろう。この程度の収入ダウンならば軽傷と見るべきで、職を失わないだけ御の字である。
中小企業には社員の賞与ゼロすら珍しくない。それどころか資金繰りが悪化すれば、社長は無給で働き続ける。本来、社員をリストラするのなら、社長以下役員の全員が無給となって経営姿勢を示すのが筋だ。その覚悟がないのなら、そもそも役員を引き受けるべきではない。
アメリカでは事情が異なるのだろうが、グロバルスタンダードと称して、筋道まで曲げることはあるまい。それに欧米にも、ノブレス・オブリージュという教えがあるではないか。
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