国土交通省はパイロットの年齢制限を現在の64歳から67歳に引き上げる。乗務時間を月80時間に2割減らしたり、厳しい身体検査を義務づけたりすることを条件に、航空会社がパイロットに長く働いてもらえるようにする。パイロット不足で一部格安航空会社(LCC)が欠航するなど深刻な影響が出ているためだ。
意見公募をふまえて関連通達を改正し、4月下旬から実施する予定だ。実際に定年を延ばすかどうかは航空会社の労使協議で決める。
これまで国土交通省は年齢制限を段階的に緩め、2004年に62歳から64歳に引き上げた。カナダなどは年齢制限を設けていないが、主な先進では国際民間航空機関(ICAO)が定めた64歳までとしている場合が多い。(日本経済新聞 2月24日)
パイロットは特殊な職業なので定年延長を他の職業と同等に考えるべきではないが、新人パイロットの採用状況などはどうなっているのだろう。
パイロット不足は定年延長だけで解決できるのかどうか分からない。昨年の来日外国人数は約1400万人だったが、観光立国を志向する国の方針で、2020年には2000万人の来日数が目標だ。
中国人の爆買いは極端な減少だが、来日数が増加すれば個人消費の拡大も期待できる。カジノが解禁されれば、富裕層の来日が拍車をかけ、“来日外国人景気”が創出される。当然、航空機の便数を増やさなければ消化しきれないだろうが、それにはパイロットの確保が大前提となる。
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