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オンキヨー(ONKYO)が初の希望退職者募集 中高年対象に全社員の15%100人

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中堅家電メーカーのオンキヨーは26日、ことし3月に希望退職者を100人募集すると発表した。全従業員の15%にあたる規模で、同社が希望退職者を募集するのは初めてという。
オンキヨーはパイオニアとのAV事業の統合など、事業の見直しや合理化の準備を進めている。今回、そのための人員スリム化を行うことにした。
希望退職者の対象は、正社員550人と有期雇用社員100人をあわせた650人。具体的には「45歳以上で勤続2年以上の管理職」「40歳以上で勤続2年以上の総合職一般社員」「40歳以上で勤続2年以上の有期雇用社員」が対象。事務系、技術系などの限定はしないという。
3月2日から13日まで募集し、4月30日付での退職となる。退職金を上乗せするとともに、会社負担での再就職支援も行う。(産経新聞 1月26日)

希望退職の対象者について「40歳以上」「45歳以上」という年齢枠は理解できるが、「勤続2年以上」というのはどういう基準なのか。たぶん中途採用が多く、在籍年数の短いミドル層が多いのだろう。

在籍年数が短ければ退職金の支払いも少ないし、多くの会社では退職金受給資格に一定年数の在籍を明記しているが、オンキョーでも同様だろう。「勤続2年以上」からはリストラ経費を低減する意図が見え隠れするが、それにしても40歳前後で中途入社した会社で、2年後に希望退職の対象となる社員の胸中は察するに余りある。

再就職の支援がどんな内容なのだろうか。通常は人材会社の紹介とか、取引先が実施している中途採用案件の紹介とか、その程度である。

この4月に経済界は昨年に続いてベースアップを実施する見通しだが、その一方で職探しに迫られるオンキョーの退職者たちが、早期に就職先を見つけられることを願う。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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