KADOKAWA・DWANGOは1月16日、事業子会社のKADOKAWAが300人程度の希望退職者を募集すると発表した。収益力を強化するため、強い組織・人員体制の構築が必須と判断したという。
今年3月末時点で41歳以上かつ勤続5年以上の正社員を対象に、3月2~20日まで募集する。退職日は4月30日。応募者には特別支援金の支給と再就職支援を行う。
(中略)
経営統合前のKADOKAWAの14年4~9月期決算は、売上高が前年同期比2.4%減の704億円にとどまり、営業損益は9億3300万円の赤字に陥っている。ここ数年好調だった文庫やコミックスの売り上げ減や返本率の上昇で収益性が低下し、雑誌販売・雑誌広告収入も減少している。(ITmediaニュース 1月16日)
ドワンゴから見れば、KADOKAWAの40歳以上の社員は給与も高く、赤字要素だったのだろう。一方のKADOKAWA側は、これだけ収益力が低下したのだからドワンゴと経営統合をしておいてよかったと胸をなでおろしているかもしれない。
それにしても、希望退職の対象となる40歳以上の約300人をドワンゴに異動させる措置は検討しなかったのか。数字の上では帳尻が合ったところで、年齢からしてミスマッチ必至で、異動は当初から選択肢になかったと思う。
業種にもよるが、40歳をひと区切りにキャリアチェンジを実施する人事制度の構築が望まれる時代となった。
たとえば人手不足が慢性化している介護業界では、長年の人生経験で培われたコミュニケーション能力がおおいに役に立つという。介護業界の場合、給与水準が改善されない限り、他業種からミドル層の労働力移動は期待できないが、ミドル層の活用を実現できた職場は大幅な戦力アップになるはずだ。
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