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地元就職、奨学金の返済減免=学生支援で地方活性化へ

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政府は19日、地方で就職する大学生向けに奨学金の返済を減免する制度を2015年度から始める方針を固めた。学生の奨学金返済を肩代わりするため、自治体と地元産業界が共同で基金を創設。自治体負担額の一部は国が地方交付税で手当てする。若者の地方離れに歯止めをかけ、地方の活性化につなげるのが狙い。年内にまとめる地方創生に関する総合戦略に盛り込む。
奨学金返済を減免する対象には、大学院生や短大生らも含める。地方出身の学生のほか、地方での就職を希望する都市部の学生も利用できる。(時事通信 12月19日)

すでに医学部学生に対しては、卒業後の一定期間、地元の医療機関に就職することを条件に学費減免措置を講ずる例もある。奨学金の返済不履行が問題になっているなかで、返済を肩代わりしてもらえれば、地方企業への就職に活路を見出そうという学生も増えるかもしれない。

しかし、奨学金の肩代わりは中長期的にも継続できるのだろうか。あくまで一時的な措置ではないのか。地方企業への就職には、こうした経済的なインセンティブも有効だろうが、何よりも経営ビジョンと成長戦略でどれだけ学生を惹きつけられるかが勝負どころである。

応募者の多い地方企業は何が違うのか。そのエッセンスを研究して、自社に応用することが現実的だ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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