日本郵政グループの日本郵便は出産や育児のために退職した女性社員を有期契約で再雇用する制度を導入した。多様な働き方に対応できるようにし、女性が働きやすい環境を整える。即戦力となる元社員を確保することで、深刻化する人手不足を解消する狙いもある。
日本郵便の正社員は約20万人で、そのうち女性は約4万人いる。退職する女性から希望があった場合に、職歴などをデータベースに登録しておく。復職する際の勤務地や勤務時間などの要望も聞いて、参考にする。(日本経済新聞12月1日)
出産や育児で退職した女性社員を再雇用する動きは、日本郵便に限らず、民間の金融機関でも一般化しつつある。雇用する側にとって、専門的な知識を必要とする窓口業務などでは、未経験の契約社員を雇うよりも経験豊富な元社員を有期契約で再雇用する方が効率的だ。
再雇用される元社員にとっても過去に蓄積したノウハウが活かせる元職場に復帰する方が、全く経験のない職場に就職するよりも有利な条件で仕事を得ることができる。
今回の日本郵便では、その組織の規模の大きさから、再雇用のマッチングを適切に効率的に行うためのシステム化も行っている。このシステムは、その運用ノウハウと共に他の業界へも普及するだろう。
退職女性の再雇用は労使双方にとってメリットのある施策であり、運用システムと共に今後の拡がりが期待される。
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