日本経済新聞社は5日、社員の働く意欲を引き出している企業を評価する2014年の「人を活(い)かす会社」調査をまとめた。13年度に育児休業を取得した男性社員数は日本生命保険の503人を筆頭に旭化成や三菱東京UFJ銀行など6社が100人を超えた。男性の育児参加を促し、女性の社会進出を後押しする動きが広がってきた。女性の部課長の割合はまだ4.6%と低く、13年調査から0.1ポイントの上昇にとどまった。
100人超の男性社員が育休を取得した企業はほかにシャープ、大日本印刷、ダイキン工業。
(日本経済新聞 10月6日)
あるベンチャー企業では社長みずから「子供の行事と重要な商談の日時がバッティングしたら、遠慮なく子供の行事を選びなさい」と社員に語りかけていた。その社長はこうも明言した。「私自身、会社と家庭のどちらが大切かと問われたら、迷わず家庭を選びます」。
男性社員の育児休暇取得は、厚生労働省が制度化しない限り、取得格差が拡大することは明らかだ。やがて男性社員の採用にも影響してくるかもしれない。
とくに中小・ベンチャー企業では、社員の生活設計は社長の考え方ひとつでどうにでもなるので、早期に取り組めばよいのだが、先のベンチャー企業社長のような見解は例外である。
寝食を忘れて働き続けてきた自身の来歴をベースに「中小企業には男性社員に育休を取らせるような余裕はない」と、できない理由を弁明し続けるだろう。制度化は必須だ。
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