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8月の失業率は3カ月ぶりに改善して3.5%

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総務省が30日発表した労働力調査(季節調整値)によると、8月の全国の完全失業率は前月比0.3ポイント低下の3.5%と3カ月ぶりに改善した。一方、厚生労働省が同日発表した8月の全国の有効求人倍率(同)は前月比横ばいの1.10倍で、3カ月連続で同水準だった。
総務省は「雇用情勢は持ち直しの動きが続いている」との判断を据え置いた。
失業率の改善は、新たに職探しを始めたものの仕事の内容が希望に合わず、いったん中止する人が女性を中心に増えたことなどが要因だ。女性の失業率は0.5ポイント低下の3.2%と、996年8月以来18年ぶりの低水準となった。
8月の完全失業者数は前月比18万人減の230万人、就業者数は9万人増の6362万人。(時事ドットコム 9月30日)

人手不足が続くなかでも、とくに医療・介護はそれが慢性化している。この窮状にあって、一部の医療機関や介護施設が頼っているのが看護師紹介会社だ。しかし、この事業に対しては、紹介される看護師の定着率の低さが、以前より問題視されている。

医療機関・介護施設と紹介会社との間で、入職して3カ月以内に退職したら紹介手数料を払い戻すという契約を結ぶ例が一般的である。これがネックなのだ。3カ月以降にポロポロと辞めていく看護師が目につくという。

ある社会福祉法人の理事長は困惑している。
「紹介会社から3カ月後ぐらいに、本人に対してフォローの電話が入るのです。それは分かります。しかし、その電話で『あなたにもっとふさわしい求人がある』などと転職を仕向けて、看護師をいわば“転売”して稼ごうとする業者もいるんですよ」

しかし、それでも開設が増えている訪問看護ステーションなどでは、紹介会社に頼らざるえない現実がある。
「手口は分かっていますが、紹介会社に頼らないと看護師を確保できなくて、開設基準を満たせません」

訪問看護ステーション運営法人の事務長は、背に腹は代えられないという心境をのぞかせたのだった。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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