人材紹介や人材派遣を手掛けるベンチャー企業が、中小企業などの若手人材の採用支援に相次いで乗り出している。これまでの人材関連事業で養った営業網や研修ノウハウを活用する。学生優位の「売り手市場」の状況で、人材の確保が難しい企業も多い。経営者との距離が近いなど中小ならではの魅力をアピールし、若手の確保を狙う。
OA機器の販売や人材派遣を手掛ける庚伸(東京・中央)は新卒採用支援プログラム「neo―G(ネオ・ジー)」を始める。就職志望の学生を庚伸がとりまとめて企業に紹介し、選考の前に経営者との懇親会やインターンシップ(就業体験)に参加してもらう。学生はその後企業にエントリーし、面接などの選考を受ける。庚伸と取引のある企業を中心とする中小ベンチャーの参加を見込む。(日本経済新聞 9月11日)
中小企業の魅力を伝える謳い文句として「若い時期から権限を与えられるので成長が早い」「大手と違って組織の歯車にならないので、やりがいがある」。昔からそう言われ続けてきた。今も求人広告を見る限り変わりない。
現実はどうかと言えば、中小企業をひとくくりにはできないが、2つの謳い文句とも説得力に乏しい。大手企業で数多くの社員にもまれたほうが早く成長できるし、大手企業でビッグプロジェクトに関わったほうが、たとえ末席にいてもやりがいを実感できるかもしれない。
たぶん中小企業の応募者も、見透かしているのではないか。中小企業の魅力を打ち出すには、社長やトップ社員など人物をブランディングすることである。
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