中華料理店チェーン「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービスは14日、従業員923人に対して計2億5500万円の未払い賃金があったと発表した。京都下労働基準監督署(京都市)から昨年12月に是正指導を受けて調べた。昨年7月~今年2月にかけ、主に店の従業員の残業代を適切に支払っていなかったことが判明したという。
王将は「従業員の労働時間の管理が甘かった。再発防止に努めたい」(経営企画部)と話している。未払い分は4~6月期決算に経費として計上しており、近く支払う。(朝日新聞デジタル 7月14日)
「従業員の労働時間の管理が甘かった。再発防止に努めたい」という経営企画部のコメントは、未払い賃金問題が発生したときの常套のセリフだ。真相はわからないが、額面通りに受け取る向きは少ないだろう。
時間外労働の申請を認めない空気に支配されていたのか、あるいは一定の時間しか申請を認めないという暗黙のルールがあったのか。それとも本当に管理がずさんだっただけなのか。
前社長の不幸な事件後、消費者のあいだには餃子の王将を応援する機運があっただけに、こうした問題の発覚はいかにも残念だ。同様の問題が潜んでいる外食企業は改善に着手すべきだが、(この業界で長時間労働や未払い賃金は当たり前だ)と、王将フードサービスの問題を対岸の火事として傍観するだけかもしれない。
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