東京電力が今月12日から23日の期間に行った希望退職者の募集に対し、1151人が応募したことが28日、明らかになった。応募者は6月30日付で全員が退職する。1951年の創業以来初めてとなる希望退職で経営合理化を徹底し、収支改善につなげる。
東電は、1月にまとめた新たな総合特別事業計画(再建計画)で、1000人規模の希望退職に踏み切る方針を打ち出した。それに沿って、6月30日時点で50歳以上の社員を対象に募集を行った。応募者には、退職金を通常より加算して支給する。
同社は、2013年度末の社員数を11年度当初より3600人減らす目標を掲げ、達成した。今回、一段の削減により、7月1日時点の本体の社員数は約3万4600人となる見込みだ。(時事通信 5月29日)
勤務先に経営合理化にかかわらず、40代半ばを過ぎれば誰しもセカンドキャリアを考えるものだ。50歳を過ぎれば、勤め人としては一丁上がりとなり、今度は老後の資金計画を考えるようになる。
この方法が良いかどうかはともかく、企業が高コスト体質を改めるには、50代社員の人件費を削減するのが手っ取り早い。子会社への出向・転籍や、ヒラ社員への降格などで年収を3割引き下げられる例は、いまや一般的になった。
この年齢に達したら、定年退職に向かって坂道を降りていくのだと思えばよい。さまざまな葛藤に悩むだろうが、現実を引っくり返せるものではない。(企業とはそういうもの。雇用が確保されるだけマシだ)と受け入れる以外にない。
東京電力を希望退職する1151人にとって、入社時から大震災発生以前の日々を振り返ると、まさしく隔世の感がするに違いない。次の人生では、それぞれに活躍してほしいと願うものである。
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