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JTBコーポレートセールスが看護師定着をサポート

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JTBコーポレートセールスは、フェアアンドイノベーションと共同で『ホスピタルバリューアップサポートセンター』を6月1日に開設する。
医療機関で優秀な人財の確保と最適配分に関して、採用に対するソリューションはあっても、リテンション(できる人財の育成・活用・定着)につながるサービスを専門に提供する事業者はほとんどなかった
ホスピタルバリューアップサポートセンターでは開設に先立ち、昨年10月に全国の看護師を対象に就業意識調査を実施、その分析データと、病院の責任者(院長、看護部長)との100回を超える面談を行なった。そこで現場の声をもとに、医療機関の最重要課題である“職場の活力づくりとワーク・ライフ・バランス”のキーとなる5つの要因を可視化できるシステム『リテンションサーベイ』をNPO法人日本タイムマネジメント普及協会の協力で開発した。
サーベイで可視化される5つの要因は、働き方と働く意欲を中心に構成され、全国平均値との比較で自院のポジショニングや組織活性化策の方向性、個々のナースの成長意欲、離職懸念指数が定量的に可視化できる。トライアル調査を実施した病院を中心に、3施設約2000名の導入が決定している。(ジェイティービー ニュースリリース要約 5月19日)

この4月の診療報酬改定で、看護配置7対1に在院日数の短縮に向けて在宅復帰率が導入されたことから、多くの急性期病院が7対1から外れ、看護師が大量に余ってしまうという報道がある。だが、この見方は早計に過ぎる。
「必要以上の在院日数で入院させている急性期病院は多く、そういう病院では短縮しようと思えばスムーズに対応できるのです」。ある病院経営コンサルタントは実態をそう話してくれたものだ。

急性期病院が7対1を維持するか、10対1に転換するのか、それとも新設された地域包括ケア病棟に転換するのか。その判断の行方は、今年9月30日までに設けられた経過措置期間が過ぎてみないことには見えないが、かりに10対1に転換して看護業務が多忙になっても、多くの看護師は適応していくのではないか。

むしろ問題は、看護師の需給動向が相変わらず売り手市場であることにある。売り手市場は高齢化社会が終焉するまで続くから、買い手市場に転ずるのは2050年頃だろうか。この時世にあって定着率を高める基本は、今の勤務先に在籍し続けたほうが人生にプラスであると、本人が心から思える職場環境を整備すること。これに尽きる。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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