女性向け商品の販促支援を手がけるトレンダーズは14日、創業者の経沢香保子社長(41)が退任し、相談役となる人事を発表した。後任の社長には岡本伊久男取締役(44)が14日に昇格した。経沢氏は同日付で代表権のある会長に就き、6月26日に開く株主総会で相談役に退く。経沢氏はリクルート出身で女性起業家として知名度が高い。創業から15年を迎えるのを機に経営体制を刷新する
岡本 伊久男氏(おかもと・いくお)97年(平9年)英ストラスクライド大院修了、シーアイエー入社。2001年マクロミル取締役。07年トレンダーズ顧問、11年から取締役。和歌山県出身。(日本経済新聞 5月14日)
経沢香保子氏がトレンダーズの社長を退任したのは、外形的には業績不振により引責だろうが、取締役も退任してしまうのには、あるいは何か別の理由があるのかもしれない。
有名ベンチャー企業の創業社長が退任するときには、虚実ないまぜとなった憶測の飛び交うのが常で、ましてメディアでの露出が高ければ叩かれ放題となる。しかし、人の口に扉は付けられないことぐらい百も承知のうえで、情報合戦をしたたかに生き抜くのが“退場しない人物”である。醜聞を栄養素にのし上る芸能人と似ていなくもない。
一方のトレンダーズはどうか。創業社長のスター性がPR要素となって地歩を固めてきたベンチャー企業で、当の社長が退任すれば、何よりメッセージ力を失ってしまう。バーチャルビジネスを展開する企業にとって、そのダメージは深甚で、トレンダーズの再建が容易ならざる道であることは察しがつく。
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