2025/01/14
株式会社ビースタイルホールディングスは2024年12月27日、東京証券取引所グロース市場に上場した。
同グループは主婦層に特化した人材サービスを展開しており、求人メディア『しゅふJOB』や派遣サービス『しゅふJOBスタッフィング』、ハイスキル人材向けの紹介サービス『スマートキャリアAGENT』を運営している。
年々拡大する女性労働市場において、今後は『しゅふJOB』の更なる認知度向上や全国展開を狙いつつ、医療・福祉業界をはじめとした女性雇用者数・新規求人数の多い領域に注力していく。また同社は2024年4月にビースタイルビジネス開発研究室を設立。副業・外国人・生成AI技術のリスキリング等、主婦層以外の領域での新規事業立ち上げも図る。
2024年3月期の売上高は前期比6.2%増の108億円、純利益は293%増の3億4千万円だった。2025年3月期の通期連結業績について、売上高は前期比10.1%増の119憶円、純利益は9.6%減の3憶1千万円での着地を見込む。
同社は「このたびの上場を機に、『時代に合わせた価値を創造する』という当社の経営理念のもと、一層皆様のご期待に沿えるよう努めてまいる所存ですので、皆様におかれましては変わらぬご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げます」とコメントしている。
(HRog 12月27日)
年収の壁が解消されれば主婦の就業機会が増え、ビースタイルの業績に大きく寄与する。追い風が吹くかどうか。同社は、政府与党と国民民主党との折衝を固唾を呑んで見守っているだろう。上場したので株主も同様に折衝の行方をマークしつづけているはずだ。
同社のサービス導入企業は、グループ全体で延べ4万6394社。そのうち派遣・紹介事業は9000社超、メディア事業は3万7000社超である。主婦人材も導入企業も、年収の壁が解消されれば一気に活路を見出せるが、税収確保の道筋だけでなく、さまざまな思惑が交錯する政党間の折衝ゆえに、先行きは見通せない。
サービスがこれだけの企業に導入されている要因は、同社のIR資料によると①派遣スタッフの過去年収は、500万円以上が約40%を占め、企業もスキルの高い人材を活用できる②15秒間のCMで『しゅふJOB』を5回コールすることにより、2023年9月から約1年で高いブランド認知を獲得③勤務地、勤務時間、勤務日数など主婦が仕事探しで重視するポイントに沿った検索機能④フルタイム、時短化、リモート化など求人のスマート化すにより応募数を拡大し、 採用の成功率を上げる――などである。
換言すれば、スキルの高い人材を効率的に採用できる。これが同社の強みのようである。
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