東京都新宿区、若者の就職支援サイト開設

東京都新宿区は７月１日、若者の就労を支援するインターネットサイト「Ｕ29しごと図鑑」を開設する。若者を正社員として採用・育成する意欲のある中小企業25社の経営者や従業員らの生の声を掲載。通常の求人情報からはわかりにくい各社の現場の魅力を、仕事を探す若者に発信する。求職者が興味を持てば、サイトから直接応募できる。
サイトの開設をあわせて、就職活動のための自己分析や面接対策などの実践的ノウハウを教えるイベントなどを展開。保護者向けのセミナーも開く。
　実際の求人企業を集めた合同面接会も開き、普段は接点を持ちにくい中小企業と若者のマッチングを進める。
（日本経済新聞　６月30日
）

　中小企業の訴求要素は昔から「オンリーワン」が多かったが、衰退市場でのオンリーワンでは説得力に欠けるし、応募者にも見透かされてしまう。かといって理念やミッションを強調しすぎるも、実質の乏しさを言葉で補っているようで逆効果だ。理念もミッションも実質をともなってはじめて説得力をもつのである。
新卒採用では、豪華なクリスマスパーティーや海外旅行で関心を惹こうとする例も散見されるが、これもいけない。論外というべきだろう。
たとえば経営陣が、自分のこどもを入社させたくなるような会社かどうか。この視点に立てば、おのずとアピールの仕方が見えてくるのではないか。20代でも大きな権限を与えられ、幹部に昇格できるチャンスがあるとアピールする会社もあるが、そんな会社に就職させたいとは思わないだろう。