2023/06/16
企業に代わり採用業務を担う「採用代行」サービスが広がっている。オランダ系採用代行大手のランスタッドは2024年までに担当者数を3割増やし、リクルートは離職者の再雇用代行サービスを拡充する。人手不足が深刻化するなか、中途に加え新卒でも利用する企業が増えている。
ランスタッドは24年中に日本での採用代行部門の担当者を現在の約150人から約200人に増やす。取引企業数も50社から70社に引き上げることを目指す。
(中略)
矢野経済研究所によると、21年度の国内の採用業務を外部に任せる「採用アウトソーシング」の市場は前年度比15%増の628億円。22年度予測は706億円とさらに拡大する。世界的にも成長しており、調査会社のグローバルインフォメーションによると、採用アウトソーシングの世界市場は21年に約48億ドル(約6700億円)で、31年まで年平均19%の成長が続く見通しだ。
国内市場が成長している背景には、企業が採用にかかるコストや時間を抑えようとしていることが大きい。(日本経済新聞 6月7日)
社員の採用とは異なるが、フランチャイズ本部が加盟店を募集するときに、加盟店募集代行会社に依頼するケースがある。代行会社が出席者を集めて事業説明会を開き、出席者に対して後日に訪問して、提出書類や面談を通してFC契約を結べる相手かどうかを判断。契約すれば加盟金の一定割合が、手数料として代行会社に支払われる。
この方式で全国ブランドに発展し、株式上場を果たしたFC本部もある。当然、加盟店オーナーの見極めを代行会社に委ねてしまう方式には異論も多い。外食FC本部の社長は語る。
「本部と加盟店という共存共栄をめざす関係を結ぶのだから、代行会社に任せないで本部が加盟候補者と面談して、自社にふさわしい相手かどうかを見極めることが鉄則。定量的な評価は代行会社でもできるが、定性的な評価は自社でしかできない」
だが、多くの代行会社が営業している現状を見ると、加盟店募集代行は重宝なサービスなのだろう。
同様に採用代行会社も煩瑣な業務を代行してくれる重宝なサービスだが、面接は自分たちといっしょに働きたい人物かどうかを見極める機会である。肌感覚も重要な評価要素で、面接まで代行会社に任せてしまって大丈夫なのか。
遠からず採用代行会社を経由して入社し、退職の通知と手続きは退職代行会社を経由する人も出てくる。
Talk Geniusとは-
ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。