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シニア社員の賃金引き上げ 4月、労働意欲を向上 富士電機

重電大手の富士電機は28日、60歳以上の一般社員の賃金水準を引き上げる方針を固めた。  4月に報酬制度を改定する。選択制だった定年も満65歳に統一する。シニア社員の労働意欲の低下を防ぐとともに、人手不足の解消につなげる狙いがある。  
富士電機では、社員が60歳以降も働く場合、給与や一時金が60歳時点の6割程度に下がっていた。この水準を75%まで引き上げることで、年齢を重ねても働きやすい環境に改善する。  
定年制度も改める。現行は、社員が60~65歳まで定年年齢を選択できたが、4月からは一律で満65歳とする。
経験豊富なシニア社員の活用は多くの企業の間で喫緊の課題となっている。玩具大手のバンダイ(東京)も、4月から定年再雇用社員の年収を大幅に引き上げる方針だ。(時事通信 3月1日)

2018年に発行された『定年延長、本当のところ』という気になるタイトルの冊子がある。発行したのは独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構である。この冊子は、65歳以上への定年延長、65歳を超える継続雇用延長、定年廃止を行ったことが把握された企業1840社から得た回答をまとめた調査報告書で、定年延長をめぐる実情がリアルに報告されている。
60歳以降定年までの社員に期待する役割は「知識・スキル・ノウハウを伝承すること」「後輩を指導すること」「担当者として成果を出すこと」が多かった。だが、定年を延長した効果には「伝承」「指導」が反映されていない。
効果で報告されたのは「人材確保」「優秀な社員に働いてもらえた」「遠慮せずに戦力として働いてもらえることができるようになった」「高齢社員に、知識・スキル・ノウハウを発揮してもらうことができた」「定年引上げ・廃止を行うことにより、新卒・中途採用を有利に進められた」――など。
担当者として成果を出したことが評価されているが、後輩との関わりに言及されていない。「伝承」「指導」の機会が少ないのだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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