アルバイトの若者たちに違法な労働を強いる「ブラックバイト」が横行する中、アルバイトの高校生たちが立ち上がる。賃金の一部不払いなどの労働問題を解決する高校生だけの労働組合「首都圏高校生ユニオン」が、月内にも発足する。大学生の労組はあるが“高校生労組”は初めてとみられる。メンバーらは「バイトで悩む高校生の力になりたい」と意欲満々だ。
ユニオンを発足させるのは東京都内や千葉県内の高校生3人。
(中略)
女子生徒は「自分一人では働くルールも知らずに違法に使われていた。働くことで学ぶこともある。ユニオンをつくって頑張る仲間を助けたい」と話す。今後、労働法や具体的なトラブル事例の学習会、相談などの活動をする予定だ。
(毎日新聞 8月25日)
安保法案に反対する高校生の集団が街頭で演説をしていたが、けっして先鋭的なタイプではなさそうで、全共闘時代の高校生活動家とはまったく異なる。
首都圏高校生ユニオンの結成も社会意識の現われで、おおいに問題解決に動けばよい。学校側や教育委員会にとっては悩ましい組織かもしれないが、教育機関が雇用主にかけあって解決に動くことはないのだから、見守る以外にない。
一方、雇用側はどう出るのだろうか。本来なら弁護士を登場させて、軽くあしらいたいところだろうが、高校生にかみつかれたとなれば大恥である。そもそも違法行為をしなければよいのだが、しかし、それができないのだ。
雇用主にはいざ支払う段に至ると、途端に金が惜しくなって、あれこれと理由をつけて未払いを強行するタイプは少なからずいる。始末屋の究極ともいえるだろう。彼らにコンプライアンスを説いたところで、埒が開かない。(支払うのが嫌だ)という心の壁が頑強に立ちはだかっているからで、むしろ、それを取り除くカウンセリングが必要である。
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