2024/10/23
「そよ風」ブランドを軸に介護サービス事業を展開する株式会社SOYOKAZEは今月から、短時間・単発のスキマバイトをマッチングする「タイミー」を通じた新卒採用を開始した。
タイミーの学生ワーカーに対し、新卒採用を視野に入れた介護現場の求人を公開。実際の勤務を経た後で、入社を希望する人に選考のプロセスへ進んでもらう形をとる。
タイミーなどのスキマバイトは以前から、職員の長期採用につなげやすいメリットがあると指摘されてきた。
働く側からすれば、職場の環境や雰囲気を把握することができ、雇う側からすれば、その人の能力やキャラクターを知ることができるためだ。採用後に「こんなはずでは…」と悔やむミスマッチを減らせることは、双方にとって大きな魅力となる。
スキマバイトのこうした利点を活かし、介護現場での就業体験を新卒採用へつなげる試みは介護業界で初めて。
タイミーによると、タイミーのワーカーは10代と20代が全体の約半数を占め、学生の割合は31.8%にのぼる。こうした若い人材の確保・定着も、今回の取り組みの大きな狙いの1つ。
(介護ニュースJoint 10月15日)
スキマバイトを上手く活用できれば、サービスの質を確保する仕組みさえ整えておけば、
介護現場の人手不足を少しはカバーできるだろう。働く側にとって介護現場で長時間働くことは心身とも厳しいが、スキマ時間に単発的に働くスタイルなら対応できる。
タイミーによると、介護業界のスキマバイト募集人数(2024年2月時点)は前年同月比約3.6倍、導入事業所数は約4.0倍に拡大した。急増しているのは、新たな人材確保策としてニーズが高いからだ。
スキマバイトを望む人材も増えている。タイミーに登録する介護分野の有資格者(介護福祉士、介護支援専門員、看護師、准看護師)は、24年2月に前年比約2.3倍の23万人を突破した。
介護人材確保については、厚生労働省が「介護・福祉人材確保支援事業費補助金」「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」「ICT導入支援事業補助金」「両立支援等助成金」などの支援策を講じている。おもに正社員雇用の支援策だが、これらの支援策を活用する一方で、スキマバイトの雇用も一考に値しよう。
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