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通販のニッセン業績不振、120人早期退職募る

通販大手のニッセンホールディングス(HD)は17日、同社と傘下の通販事業会社ニッセンの全社員の17%に当たる計120人の早期退職を募ると発表した。
2014年12月期決算で、2期連続の税引き後赤字となるなど業績不振に陥っているためだ。全従業員を対象に、9月下旬から10月上旬に募集する。退職予定日は10月末。人件費の削減効果は約9億円と見込んでいる。
このほか、不採算が続いている独自ブランドのベッドなど大型家具を扱う事業から撤退し、関連の配送センターを売却するなどの経営合理化策も発表した。
(読売新聞 8月17日)

親会社のセブン&アイ・ホールディングスにとって、120人の雇用確保ぐらい何でもないだろうが、オムニチャネル戦略を推進するうえで、自助努力によるV字回復を要求したのだろうか。
ニッセンの業績悪化は商品力に問題があったという報道もあるが、それよりもカタログ販売というビジネスが限界に来ているのだろう。高齢者向けの衣料品メーカー社長によると「依然として当社発行のカタログ経由の注文が多いのですが、最近は娘さんがネットから注文される件数が増えています。高齢者市場もネットに時代に変わってきました」。
それにしても、ユニクロとの提携といい、セブン・イレブンの勢いはまるで“セブン・イレブン経済圏”を形成するかのようで、オムニチャネルの次は何を仕掛けるのだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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