2024/10/04
サントリーホールディングスは26日、来年の春闘で、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給などを合わせて7%程度の賃上げをめざすと表明した。実際の賃上げ幅は労働組合との交渉で決めるが、実現すれば3年連続で7%程度と大幅な賃上げをすることになる。ベアを3年続けて行うのは2000年以降では初めてだという。
経済同友会の代表幹事も務める同社の新浪剛史社長は「CPI(消費者物価指数)以上に賃金は上がるというノルム(社会通念)を定着させることが肝要だ。社会全体で継続的な賃金上昇を実現し、経済のさらなる好循環につなげたい」などとするコメントを出した。
同社は昨年10月にも、春闘に先駆けて7%程度の賃上げをめざすと表明。実際に今春、グループ社員約7200人を対象に月1万3千円のベアを含む約7%の賃上げを実施した。
(朝日新聞デジタル 9月26日)
物価高対策として来春に約7%の賃上げを実施するサントリーホールディングス。同グループの商品価格はどう推移しているのだろうか。
サントリーは2024年4月1日出荷分から、国産プレミアムウイスキー、ウイスキー・リキュール・ワインなど一部商品で値上げを行った。 国産プレミアムウイスキーの値上げ幅は20%から125%の値上げ。 そのほかウイスキー・リキュール・ワインなどは4%から57%の値上げを実施した。
サントリー食品インターナショナルは、日本国内における一部の商品について、24年10月1日出荷分から値上げを実施。メーカー希望小売価格を6~32%値上げする。同社は「円安の継続、農作物の需給ひっ迫、人件費上昇による加工賃のアップを主な要因として、原材料調達のコスト高は継続しており、製造原価悪化に関しては、今後も先行き不透明な状況が続くことが想定される」と述べている。
自グループの値上げ状況を踏まえれば、来春も引き続き賃上げが必要であると判断できるのだろう。
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