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民間平均給与、3年連続増 23年459万円、国税調査

国税庁は25日、2023年分の民間給与実態統計調査の結果を公表した。民間企業の社員やパート従業員らが1年間に得た給与の平均は前年比0・4%増の459万5千円で、3年連続で増加した。
 男性の平均は568万5千円、女性は315万8千円、正社員の平均給与は530万3千円、正社員以外は201万9千円でいずれも増加した。
 給与のうち賞与は71万4千円。前年比2千円減で、3年ぶりの減少となった。
 14の業種別で平均給与が最も高かったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の774万9千円で、「金融業・保険業」「情報通信業」と続いた。最も低かったのは「宿泊業、飲食サービス業」で264万1千円だった。
(北國新聞デジタル 9月25日)

 平均年収は企業規模に分けないと実態が見えない。2023年分の民間給与実態統計調査によると、資本金2000 万円未満の株式会社は386 万円(男性 469 万円、女性 267 万円)。資本金10 億円以上は 653 万円(男性 767 万 円、女性 410 万円)。 一方、個人の事業所は255 万円(男性 309 万円、女性 231 万円)だった。
 大手企業の多くは来春も相応の賃上げを実施して、中小企業には賃上げ疲れによって見送る傾向が出そうだ。これだけの年収格差が開いていれば教育格差も生まれる。授業料無償化の流れは加速するだろう。
資本金10 億円以上の平均年収は上場企業の平均年収と同水準である。東京商工リサーチ
が調査した23年度決算期の全上場約 3800 社における平均年収、は 651 万 4000 円だった。22 年度の637 万 3000 円より 14 万 1000 円増加し、3 年連続で前年から増加した。
23年度に平均年収が最も高かった企業はM&Aキャピタルパートナーズである。2478 万円だった。上場企業の執行役員を上回り、専務・常務並みの水準である。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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