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14年度のパワハラ相談、過去最多の6万件突破―厚労省発表

厚生労働省は12日、2014年度の個別労働紛争の相談状況を発表した。パワハラを示す「いじめ・嫌がらせ」の相談件数は前年度比5.1%増の6万2191件と過去最多を更新し、初めて6万件の大台を超えた。

パワハラに関する社会の認知度が上がったことで労働者の問題意識が高まり、上司からの指導などを労働問題として認識し相談する事例が増えていることが背景にあるとみられる。相談内容は、上司や事業主から暴言を受けたり、無視されたりしたことを訴える事例が多かった。

労働相談全体の件数は、1.6%減の103万3047件。景気回復を受け雇用情勢が改善していることから件数自体は減少したものの、7年連続で100万件を超えた。(時事通信 6月12日)

セクハラ、パワハラ、マタハラ――ハラスメント行為は明らかに犯罪であり、落とし所に収めるような社内処分ではなく、法的措置を強化しない限り、一向に解消されまい。

昨今の若手社員はソリの合わない上司を窮地におとしいれる目的で、ごく普通の注意に対しても「パワハラです!」と騒ぎ立てるそうだが、冤罪は冤罪として処理すればよい。

多くのハラスメント被害者は社内に申し出れば、人事上の不利益をこうむると怖れて泣き寝入りをしているが、不利益は発生しえないことを社内に周知徹底させれば、泣き寝入りを防げるだろう。

その昔、中ピ連という女性の地位向上を目指す団体が、問題企業にデモを組んで押しかけていたが、この類いの団体が耳目を引く行動を起こせば、少しは萎縮効果によるハラスメント減少を期待できるだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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