大和ハウス工業は27日、65歳で定年を迎えた社員が無期限で働き続けることができる再雇用制度を設けると発表した。契約は1年ごとに更新するが、一部企業のように「最長70歳まで」といった年齢の上限は設けない。定年後の社員の継続雇用に年齢制限を設けない「生涯現役」の制度を導入するのは大手企業では初めてとみられる。4月1日から導入する。 平成25年4月に高年齢者雇用安定法が改正され、60歳以降の継続雇用が企業に義務付けられたことで、企業の定年は事実上、65歳に伸びた。同社も定年を5年延長して「65歳定年制」を導入したり、ベテランが若手社員を育成する制度を設けるなど、高齢者の雇用を重視してきた。 同社が導入するのは65歳で定年となった後も嘱託社員として再雇用する「アクティブ・エイジング制度」。定年を迎えた人のうち、会社が必要と認め、査定など一定条件を満たした人が対象。後進に技術や経験、人脈を引き継ぐとともに、住宅や建設業界が頭を痛める人手不足の解消にもつながるとみている。(産経新聞 3月28日)
社会保障財源が縮減される中で高齢化に対応するキーワードに「高齢者を納税者に」「要介護者の担い手に元気高齢者を」「健康寿命の延伸」などが挙げられる。その具体策は65歳を過ぎても働きつづけることである。
生産年齢人口の減少で人手不足が恒常化することは明らかなのだから、定年延長年齢を65歳とか70歳と決めずに雇用しつづける企業がつづくだろう。
高齢者の雇用は、業務標準化では補いきれない熟練スキルの伝承にも役立つ。職業人としての生き方の手本にもなる。地域社会づくりでは多世代の交流がテーマに挙げられているが、そう簡単には進まない。むしろ職場で多世代がともに働く機会を創出したほうが現実的だ。
Talk Geniusとは-
ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。