日本マクドナルドホールディングス(HD)の会長を25日退任した原田泳幸氏の退職慰労金が、事業子会社分を含めて1億7000万円に上ることが26日、分かった。2014年中の報酬は1億6900万円で、合わせて3億3900万円が原田氏に支払われる。同日、公表された有価証券報告書に記載された。このほかこれまで積み立てられた退職金も別にあるという。 日本マクドナルドHDは退職慰労金の金額について、「これまでの多大なる貢献に報いるため、規定に定める基準により相当額の範囲内で決めた」(広報)と説明した。(時事通信 3月26日)
日本マクドナルドの苦境を理由に「退職金を返上せよ」という批判の声も出るだろうが、原田氏が社長に就任して以降に実現させたV字回復への貢献からすれば、1億7000万円という退職慰労金は、あながち高額とも言い切れまい。再建への貢献は貢献として正当に評価されるべきだ。
だから同社は退職慰労金の計算式を開示すればよいのだが、今度は計算式の妥当性をめぐって糾弾される懸念もあり、ドツボにはまってしまう。当たり障りのない回答で処理するのが現実的だ。
かりに退職金を返上すれば“男気”として賞賛されるのかどうかはともかく、このクラスの経営者になると価値判断の土俵が庶民とは異なるのだ。1億7000万円程度で何を問題視しているのか――このぐらいの金銭感覚をもたないと、大企業の経営者に適さないのも現実である。
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