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「うまい棒」製造メーカーで長時間労働の疑い 時間外120時間超も

スナック菓子「うまい棒」を製造する茨城県常総市の菓子メーカー「リスカ」で違法な長時間労働があったとして、常総労働基準監督署は22日、法人としての同社と、武藤秀二社長を労働基準法違反の疑いで書類送検し、発表した。
発表によると、同社は2021年1~11月、同市内にある石下工場の従業員9人に対し、時間外労働に関する労使協定(36協定)で定められた上限を超えて働かせた疑いがある。1カ月あたりの時間外労働が100時間を上回ったり、複数月の平均で80時間を超過したりし、最長で月に約120時間に及ぶ例があったという。
 リスカのホームページによると、同社は1971年創業。うまい棒などの菓子を製造している。
(朝日新聞デジタル 8月22日)

リスカのホームページを確認すると6月20日付けで、6月19日号の「しごと情報AIDEM」(取手・守谷・坂東・常総)(つくば北・筑西)エリアで、求人広告を出稿したことが発表されている。
募集職種は「菓子製造スタッフ(正社員・短時間パート)」「営業(正社員)」「積込(フォークリフト)スタッフ(パート)」。
このうち菓子製造スタッフは、長時間労働の対象になった職種だが、勤務先は舞台となった石下工場ではなく、本社工場である。勤務時間は「8:00〜17:00(休憩有)」。そのうえで「定時は上記時間ですが早出(6:30や7:30)の場合有、残業も繁忙に応じてあります※時間外手当は1分単位で支給」と記載されている。
さらに「早出はありますが夜勤がなく日勤のみで規則正しく働けます」「時間外手当がしっかり支給され、収入アップにつながります」と付記されている。
おそらく人手不足が背景にあるのだろうが、書類送検を機に法令遵守を徹底させてほしい。どんな事情も「法令違反やむなし」とはならない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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