2022/03/10
【雇用】就活解禁、一転売り手市場に 説明会、今年も感染防止策
2023年に卒業する大学生・大学院生の新卒採用の会社説明会が1日に解禁され、就職活動が本格的に始まった。新型コロナ感染拡大の影響で採用が縮小した昨年から一転、学生優位の「売り手市場」になるとの見方が強い。企業側は今年も引き続き感染防止策を講じ、学生を迎える。
就職情報会社による合同説明会は東京、大阪、福岡などの主要都市で開催。リクルートは東京都江東区で最大級の説明会を開く。
コロナ禍で打撃を受けた日本航空も参加。総合職や客室乗務員の新卒採用を再開する方針で、担当者は「2年間採用見送りは苦渋の決断だったが、新しい仲間を迎えられるのは大変喜ばしい」と語る。
(共同通信 3月1日)
新卒での就職機会の有無がのちのちまで尾を引くことは、氷河期世代の苦境に現われている。内閣官房によると、就職氷河期世代の366万人が非正規雇用で、2割超を占める。
さらに無業者は42万人、完全失業者は36万人である。
起業してやっていければよいのだが、それは一部の層である。大方は被雇用者として生計を立てていく。この実態は今後も変わらないだろう。
仕事にハイリスクハイリターンを求めても、生活設計には安定を求めるのが普通である。生活設計が安定してこそ、仕事でハイリスクに挑めるのだ。
その意味で、正規雇用はいわばセーフティーネットで、20代のうちに固めておかないとキャリア形成ができにくくなる。キャリアの基礎固めをしておかないと、10年後には必ずツケが回ってくる。正規雇用で定年まで働いた層と比べれば、生涯年収で億単位の差が出る。
氷河期世代の40代を正規雇用する例もあるが、雇用数には限りがある。雇用戦線での敗者復活は至難だ。新卒採用の復活は明るいニュースである。
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