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NTT、リモートワークで社員の居住地制限撤廃へ-ヤフーに続く

NTTの澤田純社長は7日、リモートワークを行う社員の居住地制限を撤廃し、地方に住みながら本社業務が可能になる制度の2022年度の導入に向け、整備を進めることを明らかにした。
澤田社長はオンラインで行われた決算説明会で、リモートワーク実施率が7割に達したことを明らかにし、遠隔地からの出社にかかる費用を負担する考えだと述べた。地域に居住しながら本社業務に従事するテレワーク前提の働き方を導入する。
澤田社長は、実施時期について「ウェルビーイング(健康経営)の一環だ」とした上で、社員が「18万人いるので時間がかかる」と説明。遠隔地からの出社費用に関しては、新幹線を使う場合は何回まで負担するかなど仕組みを設計中という。NTT広報室によると、現在は一定時間内の通勤しか交通費を支給していない。
ソフトバンクグループ傘下のヤフーは1月、8000人いる社員の居住地制限を4月から撤廃し、国内であれば自由に選択できるようにすると発表した。従来は認めていなかった飛行機での通勤も認める。
(ブルーグバーグ 2月8日)

リモートワークが可能な職種が多くを占める会社では、社員は全国のどこにでも移住できるが、エッセンシャルワーカーはそうはいかない。地方への移住するライフスタイルを選択するには転職する以外になく、割に合わないと思う人も多いのではないのか。
地方移住トレンドに対応して、エッセンシャルワーカーの移住を支援する制度も運営されている。新潟県は「新潟県看護人材確保支援事業移住支援金」を用意して、東京圏から新潟県内に移住して看護職として就労する人に支援金を支給する。
要件は①新潟県内に移住する直前に東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)に在住していた又は東京圏に在住している②令和3年3月16日から令和4年4月1日までの期間に、新潟県内に移住した又は移住する見込みである③新潟県内に移住した日から1年以上継続して新潟県内に居住する意思を有している――など。
2人以上の世帯の場合は50万円、単身世帯の場合は30万円を支給する。さらに就職先の医療機関が30万円程度の支度金を支給すれば、移住者が増えるかもしれないが、看護師がどの地域に住んでも激務であることに変わりない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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