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日本人の26%が有給取得に罪悪感

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世界最大の総合オンライン旅行会社、Expedia Inc.の日本語サイト・エクスペディアジャパンは、毎年恒例の有給休暇の国際比較調査を行なった。25か国の、18歳以上の有職者男女を対象とし、2014年8月~9月に調査を実施したところ、有休の消化日数と有休消化率は7年連続最下位を免れる結果となった。ちなみに、最下位は韓国となった。一方で4人に1人が有休取得に罪悪感を持っていることも明らかになった。
「有給休暇を何日間支給されますか?何日間消化しますか?」という質問では、今年は去年と比べ、全体的に増加傾向にあり、支給日数は、日本は2日多い20日、世界平均は5日多い25日、消化日数は、日本は3日多い10日、世界平均は5日多い20日となった。有休消化率は下から、韓国48%、日本50%、マレーシア71%となり、韓国との有休消化率ワーストの争いの中で、今回初めて日本が逆転する結果となった。また、日本の上司の約2人に1人が有休消化に対して協力的であり、2020年までに有休消化率を70%にするという政府の新成長戦略が功を奏しているかもしれない。(@DIME 12月11日)

この調査では「有休を取る際に罪悪感を感じるか」という質問に対して、日本人の26%が「はい」と答えて最も多い結果となり、メキシコ人とスペイン人の77%は「全く罪悪感を感じていない」と答えたという。

政府の方針がどうであれ、これは文化の問題である。徐々に改善されてはいるが、日本には今もなお有給休暇を取りにくい職場文化が残っているのだ。

(休むことは好ましくないこと)という意識が根強いうえに、上司に申請をして、承認を受けるという手続きが遠慮を引き起こし、それが罪悪感にまで行き着いてしまっているのかもしれない。

申請の仕方を変えれば少しは取得しやすくなるだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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