2021/04/15
厚生労働省が昨年2月から集計している新型コロナウイルスの影響による解雇や雇い止め(見込みを含む)の累積が今年4月7日時点で10万425人となり、10万人を超えた。
厚労省は、コロナ禍のもとでの雇用情勢の変化をいち早くつかむため、全国のハローワークへの企業からの届け出などをもとに解雇・雇い止めの数を集計して公表してきた。月ごとの増加幅をみると、昨年5月に1万2949人と急増してから減少傾向にあったが、今年3月は9292人となり前月より約4千人増えた。企業が3月期末にリストラを加速させた可能性が指摘されている。
4月2日時点の累積(9万9765人)における業種別の内訳では、最も多いのは製造業の2割強だった。小売業と飲食業がいずれも1割強で続いている。
(朝日新聞デジタル 4月8日)
解雇・雇い止めの原因になった倒産状況を確認しておきたい。
東京商工リサーチによると、4月7日16時時点で「新型コロナ」関連の経営破綻(負債1000万円以上)が3件(倒産3件)判明し、負債1000万円以上の累計は全国で1246件となった。負債1000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計1305件となった。
月別では2020年9月以降、11月まで3カ月連続で100件を超えて、21年2月は月別最多の122件に達し、3月は139件と月間最多件数を更新した。4月も7日までに49件に達し、増勢ペースで推移している。
業種別では、飲食業が約2割と最多を占める。東京商工リサーチは「事業環境の回復見通しに不透明感が漂うなかで、息切れやあきらめ型のほか、休業していた企業の債務整理などが進み、コロナ関連破綻は引き続き増加の勢いを強める可能性が高い」と見通している。
解雇・雇い止めの勢いは当分止まりそうにない。
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