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USJ、50人の出向受け入れ JTB、日本航空系から

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)の運営会社は30日、新型コロナウイルスの感染拡大で業績が悪化している旅行大手JTBと、日本航空の関連会社から、社員計約50人を一時出向で受け入れると明らかにした。期間は今年4月から1年間を予定。観光や旅行に関わる企業の社員を受け入れてサービスの向上につなげる狙い。
 出向してきた社員は、入場チケットの販売や入場案内などを担当する。賃金はUSJ側が時給で支払い、基本給に満たなければ出向元の2社が補う。日本航空の関連会社は関西空港などで旅客サービス業務を行っている。
(共同通信 3月30日)

ANAホールディングスと日本航空の社員合わせて3人が大分県庁に出向し、観光政策課などに勤務する。同じくこの2社の社員の最大8人を秋田県が受け入れる。ドリームスカイ名古屋の社員65人がジャパネットコミュニケーションズのコールセンターに出向。あるいは関西エアポートの社員15人が大阪府泉佐野市に出向し、ふるさと創生課などに勤務する。
こうした出向人事は雇用シェアリングの流れにも見えるが、出向によって雇用を確保されるのは一部に限られるだろう。受け入れ側にとっては、人材の質を重視するのは当然だが、それ以上に求めているのは人材のブランドではないのか。
無名の中小企業の社員には同様のチャンスはやってこない。“その他大勢”に該当する人は、失業すれば職探しの日々を送らざるを得ない。要は立ち位置の問題である。
出向や転職では「〇〇出身」という経歴ブランドが大きく影響する。ビジネスパーソンがセルフブランディングを図るには、ブランド価値の高い企業に勤務することが要件である。まずが高い立ち位置を確保することだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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