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トヨタ自動車、リケジョ育成期金を設立

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トヨタ自動車は26日、「リケジョ」と呼ばれる理系専攻の女子学生の増加や育成を目的とした基金を設立すると発表した。製造業の現場では女性視点の商品開発やデザインが重要になっているが、電気・機械工学などを専攻する女子学生の比率は低く、就職も少ない。高校生向け講座や教育費用の支援を行い、裾野を広げる狙いだ。
トヨタは12月下旬の登記を目指して、豊田自動織機やアイシン精機などグループ9社と「一般財団法人 トヨタ女性技術者育成基金」を設立する。
具体的には、愛知県内の高校に女性技術職を派遣して仕事の魅力を伝える講座を開催。大学で工学専攻の女子学生向けキャリア相談を行ったり、基金に参加する企業に入社した場合には教育ローンの弁済資金相当額を給付したりする。(産経新聞 11月26日)

技術開発の現場はPDCAとイノベーションでレベルアップしていくが、そこに男女差はない。

技術者派遣会社の幹部に聞いたところ、産休に入った女性技術者に対して派遣先企業から「産休が明けたら、せひとも戻ってきてほしい」という要請が入ったという。よほど有能な女性なのだろうが、技術開発の現場でも女性がどんどん登用されていくだろう。

人材確保を学生の囲い込みから始めることには異論も出るだろうが、そのぐらい入り込まないと思うように確保できない時代になったのだ。

生産年齢人口が減少するにつれ、人手不足問題は一層深刻になってゆく。就活生を待つだけでは採用担当者の人事評価も下がってしまうだろうから、トヨタ自動車のような取り組みに追随する企業が出てくるに違いない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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