Talk Genius

人と会社と組織を考えるニュースマガジン

みずほ銀新頭取、国際畑の加藤常務就任へ藤原氏は会長

みずほフィナンシャルグループ(FG)は19日、みずほ銀行の加藤勝彦(まさひこ)常務執行役員(55)が4月1日付で頭取に就任すると発表した。藤原弘治頭取(59)は同行会長に就く。4年ぶりの頭取交代で若返りを図り、コロナ禍に苦しむ企業の支援や銀行サービスのデジタル化を進める。みずほ銀行頭取に就く加藤勝彦常務執行役員=みずほフィナンシャルグループ提供加藤氏は慶応義塾大卒業後、1988年に富士銀行(現みずほ銀行)に入行。国際業務が16年と長く、ハノイ支店長やソウル支店長を歴任した。「みずほで屈指のアジア通」(みずほFGの坂井辰史社長)という。19年4月から名古屋営業部長、昨年4月から名古屋駐在の常務としてコロナ禍の影響を受けた企業の資金繰り支援などを担った。19日の会見で「まずはコロナ禍の対応にしっかりと向き合う。想像以上にコロナが長期になり、(顧客の企業には)新たなビジネスモデルも出てくる。知見や経験を生かしてお客様をサポートしたい」と抱負を述べた。(朝日新聞デジタル2月19日)

高齢化社会にあって社長の平均年齢も上昇している。帝国データバンクの調査(対象・94万社)によると、2020年の社長の平均年齢は60.1歳。前年比0.2歳上昇し、調査を開始した1990年以降初めて60歳を超えた。年代別の割合では「60代」が構成比27.3%で最多、「50代」が26.9%、「70代」が20.3%と続いた。上場企業社長の平均年齢は58.7歳と全体平均よりも若いが、年代別では「60代」の構成比43.3%を占めた。1990年の社長平均年齢は54.0歳だった。その後20年で6.1歳上昇したのだ。経営判断の力量と年齢との因果関係を示すエビデンスはないが、社長の在任期間が長くなると、次世代が育ちにくく、世代交代が難しくなってしまう。組織の永続性に影を落とす。その意味で、みずほ銀行の新頭取が55歳であることは期待できる人事である

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

この著者の記事を全て見る

Talk Geniusとは-

ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。