総務省は地方創生の一環として、東京など大都市圏の企業で働くベテラン社員を地方の中小企業に紹介する人材バンクを2014年度中に創設する。対象は大手企業の経営企画や商品開発などで管理職や専門職の経験がある40~50歳代が中心。人材不足が事業展開のネックになっている地方の中小企業が新規事業や海外展開などの担い手を確保しやすくする。
地域経済の底上げに向け、総務省は全国で中小企業が1万件の新規事業を立ち上げることを目標に掲げる。これを後押しするため地方の中小企業、地域金融機関、自治体などの連携を強める方針で、人材バンクはその柱の一つになる。新しい法整備が必要なく早期に取り組めるため、地方創生の具体的な事業として打ち出す。(日本経済新聞 10月9日)
この試みはおもしろい。二重生活による経済的な負担さえなければ、紹介される当人にとってもキャリアをリセットして、新天地で再出発できる楽しみがあるではないか。
都会暮らしが嫌になって、地方に移住して農業を始めたものの、厳しい現実にぶつかって退散するよりは地方企業への転職のほうが現実的だろう。
出世の限界が見えた40~50歳代の中高年会社員にとって、悶々と現職のまま後半生を送るよりも、キャリアをリセットするのは選択肢のひとつだ。しかし、やり直しのきかない年齢になったのだからミスマッチだけは回避したい。
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