2020/03/09
企業の採用説明会が1日に解禁され、2021年春に卒業する大学生の就職活動が本格的に始まった。新型コロナウイルスの感染拡大で、大規模な合同説明会が中止になり、企業の採用活動の変更も相次ぐ。学生優位の売り手市場は続くものの、異例の事態で就活生に戸惑いが広がる。ウェブサイト上での説明会など、就活のバーチャル化が進む転機になる可能性がある。
「早く就活を終えたかったのに……。内定をもらえる時期が遅くなりそう」。青山学院大3年の森川結衣さん(仮名)はさえない表情だ。3月に参加を予定していた企業の説明会が軒並み中止になり、不安を隠せない。
(中略)
マイナビは1日、東京・大阪・名古屋・福岡の4会場にスタジオを設置し、合計256社が参加する「マイナビ就職 WEB EXPO」を開催した。学生は企業ごとに予約し、各社の説明会をリアルタイムで視聴することができる。
(日本経済新聞 3月2日)
いきなりのWEB説明会は企業にも学生にも不便だろうが、地方の学生のなかにはホッとしている人がいるかもしれない。都内の企業の説明会や面接を複数回こなす場合、1週間近く都内に宿泊することになるが、交通費と宿泊費と食事代で軽く10万円前後はかかってしまうという。
都内での滞在を2回行なえば、出費は20万円前後に膨らんでしまう計算だ。アルバイトで稼ぐにせよ、保護者が負担するにせよ、結構な金額である。
希望する企業に就職できればよいが、そうでなければ空費した虚しさも残るのではないか。その点、WEB会議なら出費を防げる。
さらに服装も“規制緩和”されるのではないか。面接では上半身はスーツが望ましいのだろうが、説明会へのWEB参加なら私服ですむ。黒尽くしのリクルートスーツ着用という同調圧力から解放される。黒いバッグを持つ必要もない。
新型コロナウイルス対策を契機に、WEB就活は普及するだろう。
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