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国家公務員定年30年度に65歳 改正案提出へ

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政府は、現在60歳の国家公務員の定年を2022年度から2年ごとに1歳ずつ引き上げ、30年度に65歳とする方針を固めた。60歳に達した局長などの管理職を下位のポストに移す「役職定年制」も導入する。3月上旬にも国家公務員法などの改正案を提出し、今国会成立を目指す。関係者が19日、明らかにした。
政府は当初、3年ごとに1歳ずつ引き上げ、34年度に65歳とする案を軸に検討していたが「経験豊富な職員の退職を防ぐには早期の実現が望ましい」と判断した。人事院は昨年8月、国家公務員の定年を65歳まで段階的に引き上げるよう国会や内閣に要請している。
(共同通信 2月18日)

民間企業が定年を延長する一方で、40代以上の社員を対象に黒字リストラをはじめている。定年延長は政府方針に合わせているだけで、ホンネは人件費の高い中高年は“赤字社員”ゆえに退いてもらって、身軽になりたいのだ。

この時期に、50~60代の天下りの受け入れは難しくなる。どう役に立つのかを明確に示せないと、社員の不満がくすぶるだろう。天下りではなく、国家公務員が自分で再就職先を探したところで、民間企業からは“終わった年齢”として扱われかねない。

各省庁としては大量の元公務員失業者を発生させるわけにはいくまい。まして政府が70歳までの雇用を努力義務として打ち出した以上、人件費負担が増えるとはいえ、国家公務員の定年延長は当然の流れだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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