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みずほFG、副業を解禁へ 19年度中、人材育成狙い

ono20190613

みずほフィナンシャルグループ(FG)の坂井辰史社長(59)が3日までに共同通信のインタビューに応じ、2019年度内に人事制度を改定し、希望した社員の副業や兼業を認める考えを示した。ベンチャー企業やメーカーで働く経験を生かし、みずほFG内で新しいビジネスを創出できる人材を育成する狙い。

現在は副業や兼業は禁止しているが、守秘義務や会社の承認などのルールを整備した上で容認する。坂井氏は「全員がスペシャリストになれるよう、多様な挑戦機会をベースに、自分を磨いてほしい」と述べた。
既に実験的に大手メーカーに週1回、出向している社員がいると明らかにした。
(共同通信 6月3日)

もっとも副業を解禁しそうにない銀行の副業解禁によって、副業を禁止している企業は、それだけで時代遅れとも見なされなってゆく。
銀行の副業解禁は事業会社の業務を経験できるから本業にもプラスだろうが、副業先との相性次第で転職する例も出てくるだろう。セカンドキャリア開発の機会を提供することで、人員削減への期待も込められているのではないかとも思ったが、これは勘繰りすぎか。

一方、現役の銀行員を副業先として受け入れる企業は、どんな構えなのだろうか。銀行も取引先での副業は認可しないだろうし、企業も、自社の経営情報が銀行に筒抜けになってしまうから、取引銀行からの副業行員を受け入れるとは思えない。

取り引きのない銀行の行員でも、やはり警戒されるのではないか。肝心な経営情報に接触できない部署で単純作業を担当してもらえればよいが、銀行員が副業したい部署は、たぶん経営の中枢に近いはずだ。どんなマッチングが見られるのだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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