2019/06/03
外国人労働者の受け入れ拡大に伴い、新たに創設された在留資格「特定技能」の取得に必要な介護業の試験結果が24日発表された。合格者は84人で、合格率は74.3%だった。合格者は今夏にも来日し、介護の現場で働き始める見通しだ。
試験は4月13、14日にフィリピンで行われ、計113人が受験した。
在留資格を得るには介護の基本などを問う試験と日本語試験の両方に合格する必要がある。合格者は受け入れ先の介護施設との雇用契約や入国当局の手続きを経て、早ければ7月ごろ働き始める。
政府は介護分野で今後5年間、最大6万人の受け入れを見込む。フィリピンでは7月にかけて、さらに4回の技能試験が予定されている。
特定技能は建設や農業など人手不足が深刻な14業種が対象で、4月には外食、介護、宿泊の3業種が先駆けて技能試験を実施した。21日には外食業が初めて合格者を発表した。宿泊業の合格発表も25日にある。
(日本経済新聞 5月24日)
都内の監理団体には複数の介護事業者から計100人の外国人介護人材の募集が寄せられている。技能実習生と特定技能のいずれでも構わなく、ともかく人手が欲しいのだという。
この募集に対して、人材供給側の受け止め方はやや悲観的だ。監理団体から100人のオーダーを受けたインドネシアの送出会社の在日エージェントは語る。
「日本に働きに行って稼ぎたいという若者は多いのですが、介護は人を相手にする仕事なので適応できるか不安が大きいという理由で、避ける傾向が見られます。しかし、私ども送出会社が介護職の魅力を説いて、介護職に誘導するようなことはできません。
送出会社として当然のことですが、介護現場の仕事が大変なことも把握しているので、実態は実態として説明しています。そのうえで介護職を選んでもらえるかどうか…」
このエージェントは、需給ギャップの調整を図る手段を見出すのは難しいと考えている。
Talk Geniusとは-
ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。