「家業は男が継ぐ」という考え方はもう古い!?中小企業が後継者不足に悩む中、家業を学び、継ごうとする若い女性の姿が目立っている。関西学院大学(兵庫県西宮市)で家業について学ぶユニークな「事業承継講座」では今や受講者の半数以上が女性になり、中小企業の支援を行う大阪産業創造館(大阪市中央区)でも、女性の中小企業後継者だけの交流会が春からスタート。研究者は「挑戦する女性が増えている」と分析する。
(中略)
このような状況の中、関西学院大で23年から始まったのが「事業承継講座」。学生たちが、中小企業の家業について考える機会をつくろうと、定藤繁樹教授がスタートさせた。
家業を継いだ中小企業オーナーなどに体験談などを聞き、後継者に欠かせない心構えやノウハウを学ぶ。
2年目の24年から、受講生を「実家が家業を営んでいる学生」に限定して開講したところ、15人中3人だった女子学生が、25年には21人中7人に増加。26年には24人中14人と過半数を占めるようになった。(産経新聞 7月16日)
家業を継ぐ女性は昔から結構いたものだが、それ自体が話題となったぐらいだから珍しかったのだ。しかし、いまや女性ベンチャー企業家が女性であることだけでは話題にならないように、やがて女性後継者もごく当たり前の存在になってゆく。
本来、家業は誰が継いでもよい。当人の意思とは関係なく、幼年期より後継を諭され続けた長男には、早くから自覚が芽生えて使命感を固めるケースもあるが、逆のケースもある。
長年にわたってプレッシャーを与え続けられた結果、精神が委縮してしまい、周辺の顔色を過剰にうかがうという習性に傾くケースもあるのだ。
結局、継ぎたい者が継げばよいのだが、肝心なことがある。後継者が家運を隆盛させるのか、衰退させてしまうのか。その違いは当人に宿るエネルギーにあるようだ。エネルギーがほとばしるような人物こそ、後継者にふさわしい。
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