2018/09/20
経団連の中西宏明会長は12日、訪問中の北京で日本経済新聞に対し、就職活動の時期を決める「就活ルール」について「経団連が意見調整をするのはおかしい」と話した。中西氏は3日の記者会見で就活ルールの廃止案に言及したが「ルールがないほうがいいと言っているわけではない。いまの就職活動のあり方は相当おかしい」と述べた。
経団連は「採用選考に関する指針」で、2020年春入社までの学生を対象とする現行ルールについて採用面接を6月1日に解禁し、10月1日に内定を出す日程を示している。全国の大学などでつくる就職問題懇談会は10日、現行ルールを維持する方向で議論を進めることで一致している。
中西氏は12日、「大学が教育に力を入れ、学生も一生懸命勉強し、経済界もちゃんと勉強した学生を採用することがゴールだ」とし「ルールを早めることか遅らせるだけではないだろうと思っている」と語った。(日本経済新聞 9月13日)
経団連が就活ルールに関与することの是非を問い直す以前に、そもそも就活は自由競争なのだから、面接や内定の時期にルールを設けるほうが不合理だ。現に入社時期を在学中に設定したり、卒業して半年後に設定する企業も現われてきたが、企業と学生の事情に合わせて柔軟に取り組めばよい。
むしろ経団連には、男女とも上から下まで黒で統一された就活スーツのあり方に注文をつけてほしい。むかしは上から下まで紺で統一されていたが、誰が就活スーツの色まで暗黙のルールに導いたのか。失礼のない服装なら、どんな色でもよいだろう。
経団連が加入企業に対して、就活スーツの自由化を呼びかければ、真夏に黒のスーツを着て会社廻りをするという見るからに暑苦しい光景が消えてなくなる。
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