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外国人雇用の点検強化

厚生労働省は2019年度、外国人を雇う企業の雇用状況などをチェックする専門官を100人前後増やす方針だ。現在の約140人から約7割の増員となる。日本で働く外国人が急増していることに加え、政府は単純労働に門戸を開く新たな在留資格を創設する予定。点検体制を強化して、受け入れ環境を整える。
専門官はハローワークで外国人の相談に応じるほか、企業を訪問して適切に賃金が支払われているかや不法就労がないかなどをチェックする。東京都や大阪府など外国人労働者の多い都市に多く配置している。
(日本経済新聞 8月24日)

外国人技能実習生の就労環境に問題がないかどうかを点検するのは、出身国から受け入れて実習先企業に紹介する監理団体の役割である。
ある有力監理団体は労働基準監督官OBを雇用して就労状況をチェックし、さらに職員を対象に毎年2回、労働関係法令と入管法の知識を審査する試験を行なって、成績を賞与に反映させている。
団体理事長は「ひとり1人が就労管理のプロとして動ける体制を整えています」と語る。
この監理団体は、受け入れ時から健全化に取り組んでいる。技能実習生の全員から来日までに支払った費用の明細を報告してもらって、不適正な支払いの有無を確認しているのだ。 
4年前、ある送出国から派遣された実習生2名が、それぞれ約25万円を政府機関の役人からの求めに応じて支払った事実が判明したことがあった。受け取った役人は2名。この事実を送出国に報告したところ、2名の役人とも解雇されたという。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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