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ソニー、本社間接部門などで早期退職を募集

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ソニーは8月1日から本社の間接部門を主な対象にした早期退職優遇制度の募集を始める。人件費を中心とする本社の間接経費を2015年度までに約30%削減する方針を打ち出しており、優遇制度の導入で退職に踏み切りやすくする。
制度の募集は10月末まで。経営企画や財務などの本社間接部門に加え、物流や調達部門を主な対象にする。
具体的には勤続10年以上の社員で、一般職は40歳以上、管理職は45歳以上となる。募集に応じた社員には年齢や勤続年数、等級に応じて割増退職金を支払い、再就職も支援する。本社の間接部門を対象とした同制度の導入は12年以来。
ソニーは2月、14年度末までに国内外で約5000人(国内約1500人、海外約3500人)を減らす構造改革を発表した。今回の早期退職制度による募集人数を想定していないが、事業部門も含め国内では約1500人の人員削減を計画している。(日本経済新聞 7月8日)

またしてもソニーの希望退職募集である。先の株主総会では株主から糾弾されるシーンがあったと報道されているが、いまや昔日の栄光の復活を望んだところで、はかない夢想にすぎない。

だいたい、こうも希望退職が繰り返されては、たとえ世間相場を大きく上回る割増退職金が支払われるとはいえ、募集に応じない社員や募集対象から外れた社員にとっては(この先、ソニーで働き続ける意味はどこにあるのか)と自問せざるをえまい。

募集の対象となった一般職40歳以上、管理職45歳以上は、年齢からして再就職はけっして容易でない。人手不足の時世だから職にあぶれることはないが、引く手あまたとはいかない。紆余曲折を経ながら(人生山あり谷あり)と達観できるようになる日の到来を祈りたい。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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