大手コンビニエンスストアがパートやアルバイトを確保するための新たな取り組みを始める。ローソンは 新会社を設立して加盟店に人材を紹介。ファミリーマートは人材派遣会社に加盟店専用の受付窓口を設ける。
過去最高の出店を続けている影響でコンビニでも店員を集めにくくなっており、機動的に人手を採用できる 仕組みを取り入れる。
ローソンは首都圏などで34店のコンビニを運営する加盟店企業、フュージョンズ(新潟市)と人材紹介会社 「ローソンスタッフ」(同)を設立した。新会社はパートとアルバイトを募集。フュージョンズが運営する店で 研修をしてもらった後に希望に合ったローソンの店舗を紹介する。無料でサービスを受けられる。
新会社は外国人留学生や高齢者を積極的に受け入れる。外国人には履歴書の書き方や言葉の使い方も指導。 言葉が不自由な人には弁当などの工場を紹介する。高齢者には早朝の数時間だけおにぎりを仕込む 人手が足りない店などを優先的にあっせんする。(日本経済新聞 7月3日)
コンビニ業界では、従来、アルバイト店員などの人員確保は加盟店企業が個別に行ってきた。ところが、このところのサービス業を中心とする人手不足のあおりを受け、加盟店での採用が難しくなってきている。
そこで、コンビニ各社は人材確保の面で加盟店の支援を始めた。今まで販売や調達、商品開発で規模の利益を追求してきたコンビニ各社だが、今回は、人材確保でも規模を活かして人材争奪戦を勝ち抜こうとしている。
外食業の一部には、牛丼チェーンの「すき家」や居酒屋の「和民」のように人手不足で店を閉める事態に追い込まれたところもあるが、コンビニの店員が居酒屋の店員よりも楽だと思われているためか、コンビニ業界ではそれほどでもない。
そのコンビニ業界が本部主導で組織的に人材確保に乗り出したことで脅威を受けるのはこの外食産業だ。外食産業は、単に賃金を上げることではなく、業務の効率化など抜本的な業務プロセスの改革が求められている。
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