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ファミマ、女性の新卒採用5割に 19年度春入社で

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 ファミリーマートは24日、2019年春入社の新卒採用で女性の採用割合を5割に引き上げると発表した。今春入社の35%から増やす計画だ。これまでファミマは、コンビニ大手3社の中でも女性社員の割合が低いとされてきた。昨年から女性が働きやすい環境づくりを進めており、その一環だ。
ファミマの女性社員の割合は13.2%(1日現在)。セブン―イレブン・ジャパンは330%、ローソンは17%と、ほかの大手2社と比べて少ない。加盟店を指導するスーパーバイザー(SV)では、わずか4%。「24時間営業に対応しなければならず、育児と両立できなかった」(担当者)。今春から時短勤務を利用したSVが3人誕生し、社有車を使った保育園への送迎を認めるなど環境づくりを進めている。
今年の採用活動から、初めて女子大へ会社説明会に出向くなど積極的な採用を進めているという。ローソンも05年から、男女半々の採用を実施しているが、労働環境のさらなる改善が課題となっているという。ファミマの担当者は「女性のお客様が増えているので、女性社員を増やし、品ぞろえやサービスに生かしたい」と話す。(朝日新聞デジタル4月25日)

ファミリーマートは女性社員を「品ぞろえやサービスに生かしたい」とこの記事の取材に答えているが、流通コンサルタントに聞かされた話を思い出す。
10年近く前、ファミリーマートのフランチャイズ店オーナーを経験した流通コンサルタントは「コンビニ本社の商品部はもっと女性社員を戦力化しないといけませんね。どうしてコンビニ弁当は脂っこいメニューが多いのか知っていますか?」と切り出してきた。
「煮物よりも揚げ物や炒め物のほうが保存しやすいからでしょうか」
「いえ、違います。弁当のメニューを40歳以上の男性社員が決めているからですよ。データを分析して客観的にメニューを開発していても、最後は自分の嗜好性に引きずられてしまうもので、40歳以上の男性は脂っこい味が好きですからね。だから、女性社員に開発を任せないと健康志向の弁当は期待できません」
ファミリーマートの女性採用強化に期待しよう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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